狙い目はシンガポールのゴルフ場? コロナ禍で会員権価格が高騰
コロナ禍が始まっておよそ3年。22年は株や債券、暗号資産までが値下がりし、物価はあらゆるものが値上がりした。そんななか一部で人気の投資先がシンガポールのゴルフ場会員権だ。
世界のニュースを配信するBloombergが報じたところによると、米国女子ツアーのビッグイベントHSBC女子世界選手権の開催コースとして知られるセントーサGCの会員権価格がパンデミック以来、高騰しているという。
地元住民と外国人では会員権の価格に差があり、現在国民向けが35万シンガポールドル(約2900万円)、外国人向けが50万シンガポールドル(約4000万円)と、いずれも3年前の数倍に跳ね上がった。
コロナ禍で国境が封鎖され閉塞感を覚えた人々がレクリエーションと投機を兼ね会員権を購入する動きが活発化。ちょっとしたブームとなり高騰の流れができた。さらに香港や中国の富裕層も着目したことで拍車がかかったというわけだ。
シンガポール全土には17のゴルフコースがあるが、セントーサGC以外も軒並み会員権価格は上昇。老舗のシンガポールアイランドCCはここ20年で84%アップ。チャンギ国際空港に近いタナメラCCも53%値上がりしている。
会員権ブローカーによると20年の3月から国境が封鎖され、「小さな島に数年間閉じ込められたシンガポール人の多くがゴルフを始めたことがブームの発端になった」という。
しかし今後の投資には危険が伴う。「上がったものは必ず下がる」と同ブローカー。会員権投機はくれぐれも慎重に。
週刊ゴルフダイジェスト2023年1月10・17日合併号より