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中島啓太、蟬川泰果ら6人が特別制度でPGA入会

低迷する男子ツアーに人気回復の兆しが見え始めている。

先に行われた「日立3ツアーズ選手権」では、JGTOチームが5年ぶりの優勝。

その要因となったのが蟬川泰果、河本力、大西魁斗ら若手の活躍だ。そして先日、その3人に加え中島啓太、平田憲聖、長野泰雅に日本プロゴルフ協会(PGA)による特別制度が適用され、23年1月1日付での入会が決まった(PGAでは賞金シードを獲得した選手や顕著な実績を残した選手に対し、当該年度のPGA資格認定プロテストを免除し、入会セミナーを受講することを条件に入会を認める特別制度を設けている)。

これは22年の若手男子の台頭を象徴する出来事だったといえよう。世界アマランク1位の実績を引っ提げ22年にプロ転向した中島を筆頭に、同年男子ツアーの”顔”ともいえる活躍をした蟬川は、アマチュアとしてパナソニックオープンと日本オープンを制する偉業を成し遂げプロ転向。

河本は限られたチャンスを生かして2勝し、一気にツアーの中心選手へと駆け上がった。大西はフジサンケイクラシックでツアー初勝利。大学生ゴルファーとプロという二足の草鞋を履く平田と弱冠19歳の長野は優勝こそないものの、確実にツアーで頭角を現している。

近年の女子ツアーの活況は、次々に出てくる若手選手の活躍が要因の一つになっているが、男子ではそれが当てはまらなかった。

どれだけ学生時代に輝かしい成績を残しても、プロ転向後は思ったような結果を出せないのが常で、”経験値”がネックとなっていた。それが近年の解析技術の進化やナショナルチームの成熟などが後押しとなり、これまでの常識を覆したのが22年シーズンだったといえる。

また、大西や桂川有人のように海外志向が強いのも頼もしい点で、日本ツアーという枠にとらわれない考え方が、結果的に国内男子ツアーの底上げにつながっていくことは間違いない。

“日本のヤングガン”たちがツアーを引っ張る(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2023年1月10・17日合併号より