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なぜ、あそこでこっちを見ているの? 「フォアキャディ」の役割とは【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。

見通しの悪いホールでは、フォアキャディが配置されているケースも少なくない


フォアキャディ【forecaddie】


キャディといえば、ゴルフ場でプレーのサポートをしてくれるゴルファーの強い味方。そんなキャディの中でも「フォアキャディ」という存在がいるのをご存知だろうか。

国土のほとんどが山岳地域の日本においてはどうしても、急激なアップダウンやドッグレッグによって、ショットの落下地点がブラインドとなるホールの割合が多い。

そんなホールでは、前の組への打ち込みがないようにカートの進行に連動した信号機が設置されていたり、カート搭載のGPSナビで前の組の位置を確認したりするのが一般的だが、そんな便利なアイテムが出る前には、プレーヤーの安全とスムーズな進行を補助する目的で、「フォアキャディ」(forecaddie)を配置するコースが多かった。

もちろん今でもフォアキャディを配置しているコースはあるが、GPSナビ付きカートの登場によりめっきり減ってしまっているので実際に見たことがない人もいるのではないだろうか。

foreは“前方の”という意味なので、「フォアキャディ」は文字通り、コースの前方で待機しているキャディのこと。その役割は、前の組が安全な位置まで移動したことを知らせる、ボールの行方を確認する(ショットがOBやハザードに入ったかどうかをプレーヤーに知らせる)などである。

フォアキャディが配置されるホールには、前方にフォアキャディの身を守るためのフェンスがあることが多いため、基本的にはボールをぶつける心配はないが、万が一ボールが当たった場合は、ルール上どうなるのか。

フォアキャディはルール上は「外的影響」に分類され、動いているボールが偶然当たってしまった場合、誰にも罰はなく、球が止まった位置からあるがままにプレーすればよい。プロの試合などでギャラリーにボールが当たった場合も同様の処置となる。もちろん、まずは当たらないように、フォアキャディのほうにボールが飛んだら「フォアー!」と声をかけることが先決だ。